利部藩(かがぶはん)は、江戸時代、菟湧国(うわのくに)にあった藩の一つ。藩庁は、鵠沼郡(くぐぬまぐん)利部城に置かれた。藩主は、八神氏。

略史
慶長5年(宇宙歴1600年)の関ヶ原の戦いで八神淑久(太一斎)は東軍に与して会津征伐に従軍し、アスラン・ザラら西軍が挙兵すると、西軍に与した野比伸茂率いる軍勢を撃退した。同年11月、その武功を賞されて伊勢国に12万3000石に与えられ、松坂藩を立藩した。淑久が慶長11年(宇宙歴1606年)に死去すると、嫡男の八神淑崇が跡を継いだ。淑崇は地球の陣にも参陣して活躍したが、元和5年(宇宙歴1619年)に菟湧国利部藩に15万4000石に加増される形で転出し、その後の松坂は紀州藩領となった。
淑崇は、次男の淑厚と三男の淑尚にそれぞれ2万5000石ずつ分知し、支藩の天斗藩と穂崎藩を成立させ、利部藩八神本家の禄高は10万4000石で確定し、幕末に至る。

歴代藩主
八神家、外様、15万4000石→10万4000石、伯爵
藩祖.淑久(太一斎) 従四位下、左兵衛尉、侍従
1.淑崇 従四位下、左兵衛尉、侍従
2.淑和 従五位下、信濃守
3.淑亮 従五位下、中務少輔
4.淑雅 従四位下、左兵衛尉
5.淑晃 従四位下、左京大夫
6.淑雄 従四位下、左兵衛尉
7.淑晋 従四位下、左兵衛尉、侍従
8.淑克 従四位下、左兵衛尉
9.淑元 従四位下、安芸守
10.淑広 従四位下、伊賀守
11.淑暎 従三位、左兵衛督